太鼓楼について

 浄土真宗系の寺院には、鐘楼の他に太鼓楼(太鼓堂というところもある)をもつ寺院がある。代表的な寺院は、愛知県安城市の本証寺や京都の西本願寺である。中でも本証寺は三河一向一揆の拠点となり、今でも寺の周囲に堀と石垣を巡らせ、城の隅櫓のような太鼓楼をもつことから、城郭伽藍と称されることもある。
 太鼓楼は、どの地域にもあるものではなく、東海、北陸、近畿地区に多く見られ、特に滋賀県、大阪府、兵庫県は多く存在している。太鼓楼のある寺は、富田林市の興正寺別院や奈良県今井の称念寺のように寺内町の中心となるような寺に比較的多いが、滋賀県では比較的小さな寺院にも存在している。
 ここでは、今まで私が見てきた太鼓楼の中でもお勧めのものを紹介したい。太鼓楼の中でお勧めベスト5をあげると、第1位は本証寺(愛知県安城市)である。現在も寺の周囲に水堀を石垣を巡らせ、その石垣上に建つ太鼓楼の姿は城郭を思わせる。第2位は本徳寺(兵庫県姫路市)。姫路城の小天守を思わせるその姿は優美である。外観は二層だが、内部は三階となる。第3位は西本願寺(京都市下京区)。浄土真宗本願寺派の本山であり、その太鼓楼の規模は群を抜く。幕末にはこの太鼓楼は新撰組の屯所に使用された。第4位は教行寺(兵庫県西宮市)。名塩御坊とも呼ばれる教行寺は小高い山の上にあり、石垣上に建てられた太鼓楼はその白壁が城の隅櫓を彷彿させる。第5位は堺別院(大阪府堺市)。なんとこの太鼓楼は三重櫓である。    
 

  太鼓楼ベスト5



本証寺 愛知県安城市            本徳寺 兵庫県姫路市



西本願寺 京都市             教行寺 兵庫県西宮市



堺別院 大阪府堺市



太鼓楼の色々なバリエーション
 
下に他の代表的な太鼓楼の写真をあげておいた。専修寺(津市)の太鼓楼は四重櫓、難宗寺(守口市)の太鼓楼は三重櫓であり、一度は見学しておきたい。守綱寺(豊田市)は唯一単層である。
 太鼓楼は大きく分類すると、隅櫓タイプ、門の上に位置するタイプ、庫裏の上に位置するタイプの三つに分けられる。しかし、このように太鼓楼は形式や窓の形、大きさ等いろいろなバリエーションを持ち、一つとして同じ物はない。



西方寺(碧南市)   円覚寺(尼崎市)  道教寺(貝塚市)  願泉寺(貝塚市) 


専修寺(津市)   願証寺(桑名市)   浄蓮寺(養老町)  光現寺(長浜市)


浄琳寺(長浜市)  光福寺(長浜市) 興正寺別院(富田林市) 弘願寺(岡崎市)


難宗寺(守口市)   慈光寺(岡崎市)  普光寺(播磨町)  無量寿寺(西尾市)

西教寺(湖南市)   愍念寺(湖南市) 円光寺(たつの市) 金勝寺(神戸市)

浄照寺(田原本町) 称念寺(橿原市)  専立寺(大和郡山市)教行寺(河合町)

勝曼寺(名古屋市)   専福寺(岡崎市)  聖善寺(岡崎市)   守綱寺(豊田市)


お願い
太鼓楼を知っているよという方は是非お知らせください。




城郭の太鼓櫓


神戸城太鼓櫓(鈴鹿市) 柏原陣屋太鼓櫓(丹波市)


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